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【横芝光町】海の匂いを感じながら、人との出会いを楽しむ。九十九里浜に面した子どもがすくすく育つ町

緑豊かな里山と、九十九里浜の海に囲まれた横芝光町。「自然の近くで暮らしたい」「家族でゆっくり過ごしたい」。そんな願いを叶えようと、多くの移住者が今、この町に熱い視線を注いでいます。台湾出身で同町の在住歴が約15年になる移住コーディネーターの邊 緯文(べん いぶん)さんに、町の魅力をお聞きしました。

北は里山、南は九十九里浜。夏は涼しく、冬は暖かい町

横芝光町はどんなところなのか。基本情報から教えてください。

千葉県北東部に位置し、人口約22,000人の町です。北には広大な田園地帯が広がり、南は九十九里浜に面しています。のどかな里山と、潮風を運ぶ海。それらが同居する自然豊かなエリアであるとともに、スーパーや病院などの生活環境も整っています。

年間平均気温は約15℃と、夏は涼しく、冬は暖かい。そんな温暖な気候も、移住者をはじめ町民のみなさんから「過ごしやすい」という声をよくお聞きします。

上空から撮影した町の全体像 (写真提供:ヨリドコロ・移住定住サポートセンター)

邊さん自身も移住者だとお聞きしました。なぜ横芝光町を選んだんですか?

私はここで暮らして、もうかれこれ約15年が経ちました。

初めて来日したのは40年ほど前のことで、当時は都内に仕事に出ていました。それで、いよいよ生活拠点を日本に置くことにしたんです。どこに暮らすか、いろいろと検討した末に横芝光町に定住した決め手は、ちょうどいい距離感と居心地のよさでした。

町の中心部から成田空港までは車で約30分、シャトルバスも運行しています。一方、東京都心へは車でも電車でも70分ほどでたどり着けます。台湾に帰りやすく、東京にも通える。それでいて、程よい自然の中でのんびり過ごせる。それが見事に、バランスよくぴったり当てはまったんです。

海水浴、サーフィン、ハイキングを堪能。子育て世代の心のケアも

邊さんのような移住者は、たくさんいらっしゃるんですか?

近年は空港で働く人を含め、スローライフを楽しもうと移住してくださる方々が増えているように思います。

例えば、最近ではオーストラリア人男性と日本人女性のご夫婦もそうでした。旦那さまが空港でランプハンドリング(機体の誘導や手荷物運搬などの地上業務)のお仕事をされているんですが、サーフィンがお好きだという理由で移住してこられたんです。

ライフステージが変化すると、だんだんと生活に求めるものは変わってくると思うんですよね。きらびやかなネオン街よりも、森や海を眺めていたい。都心の狭いマンションよりも、広々とした一軒家で暮らしたい。そんな理由で、ファミリー層を中心にここを選んでくださる方が増えているように感じます。

具体的に、どんなスローライフを楽しめるんでしょうか?

海をはじめ、自然が近くにある暮らしを堪能いただけるはずです。

海水浴やサーフィンはもちろん、木戸浜海岸という場所はウミガメの産卵地としても有名なんです。また、中心部を流れる栗山川では、釣りやカヤック、SUP(サップ)なども楽しめます。

さらに、その栗山川に沿うようにサイクリングロードも整備されているんです。北へ向かっていくうちに、少しずつ緑豊かな里山の景色が広がってきます。ハイキングなどの山遊びも満喫いただけますし、日常的にふらっと遊べる公園もたくさんあります。

カヤックを楽しむ人たち(場所は栗山川) (写真提供:ヨリドコロ・移住定住サポートセンター)
家族でハイキングも(場所は坂田城跡) (写真提供:ヨリドコロ・移住定住サポートセンター)

自然のアクティビティがたくさんあるんですね。子どもも喜びそうです。

お子さんについては、私たちは“子育てにやさしい町”とも自負しています。

それは、高校3年生までの医療費、小・中学校の給食費の無償化などの経済的な援助だけにとどまりません。そうした補助や制度が「ハード」だとしたら、それ以外の「ソフト」の面、つまり育児にまつわる手続きや相談がスムーズにできるような体制も整えているんです。

その1つが、子育て支援の総合窓口である健康づくりセンター「プラム」です。ここにお越しいただければ、母子健康手帳の交付から保健指導、保育園の入園手続きなど、切れ目のない情報や支援を受けられます。

親にとっては、それはありがたいですね。

子育て教室「さくらんぼクラブ」も、親御さんたちにとって大切な居場所になっています。妊娠・子育て中の方々が集まり、お互いに離乳食や乳歯の手入れなど赤ちゃんに役立つお話を共有したり、育児や生活に対する不安や悩みを気軽に相談したりしています。

特に移住したばかりの方は、近所に友人や知人がいなかったりと、心細い思いをされている方が少なくないはずです。孤立させずに、町全体で支えていきたいと思っています。

健康づくりセンター「プラム」。子育て支援の中核施設になっている (写真提供:ヨリドコロ・移住定住サポートセンター)

自動運転バスの実証実験。賃貸住宅「ヨコシバテラス」の入居開始

医療やショッピングなど、生活環境はどうでしょう?

医療は、町立東陽病院(病床数:95)が中核になっています。総合病院であり、訪問・在宅診療も行っています。町内には他にも診療所が点在しているので、お子さんから高齢者まで安心して生活いただけるはずです。

買い物については、JR総武本線・横芝駅周辺を中心にスーパーやショッピングセンター、ドラッグストア、飲食店などが揃っています。通院も買い物も車があれば便利ですが、仮にお持ちでなくてもバスや乗り合いタクシーをご利用いただけます。

それと、昨年(2024年)から自動運転バスの実証実験も始まっているんです。現在は走行範囲を広げ、町役場や横芝駅、スーパーや病院などの主要スポットを一気に回れるようになりました。

購入か賃貸か、そのあたりの住宅事情はいかがですか?

土地を購入し、一軒家を建てるケースが多いですね。県内の自治体でも、横芝光町は土地の価格が安く、広いスペースを確保しやすいからではないでしょうか。「ペットと暮らしたいから」といった声を耳にすることもよくあります。

もちろん、賃貸のマンション・アパートという選択肢もございますよ。探していただければ、物件はずらっと出てきます。

住宅については、新しいニュースも紹介させてください。移住世帯向けの賃貸住宅「ヨコシバテラス」を整備し、ちょうど今月(2025年1月)から入居できるようになったんです。こちらもご利用を検討いただきたいですね(諸条件あり。詳細はこちら)。

「ヨコシバテラス」の外観。3LDK+書斎スペースと駐車場2台分がついている (写真提供:ヨリドコロ・移住定住サポートセンター)

駅前施設に移住相談員が常駐。町民と交流する「移住者カフェ」も

「移住してみたい」と思ったら、まずどこに相談したり情報収集したりすべきですか?

横芝駅前の情報発信拠点「ヨリドコロ」内にある移住定住サポートセンターが、移住相談をお受けしています。私を含めた移住相談員が常駐しているので、直接立ち寄っていただくのはもちろん、電話やオンラインでのご相談も可能です。
同じ「ヨリドコロ」という名称の移住定住サイトも運営しているので、そちらものぞいてみてください。

情報発信拠点「ヨリドコロ」の外観 (写真提供:ヨリドコロ・移住定住サポートセンター)

移住者を受け入れる体制が整っているんですね。

それだけでなく、移住後のサポートに力を入れているのも横芝光町の強みだと思っています。

例えば、新しい出会いの場を提供する「移住者カフェ」です。毎週日曜に移住者や町民たちが集まって、お茶を飲みながら交流する催しです。せっかくこの町に来ていただいたんですから、友人をつくって楽しく過ごしていただきたいじゃないですか。

私たちはどなたも温かく迎え入れますので、ぜひ安心して一度ご相談いただけるとうれしいですね。

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>> 今回お話を伺った移住コーディネーター・邊 緯文(べん いぶん)さんの紹介ページ

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