何事も起きなかったということがやりがいに

現在のお仕事内容を教えてください。
貨物部門に所属し、輸出貨物のハンドリング業務を行っています。搬入されてきた荷物の受託チェック、積み付けから計量までを行っています。貨物には様々な形状や重さや特性があり適切な判断が求められます。
現在は主に輸出貨物の受託チェックをメインに業務を行っています。輸出の許可を受けた貨物は保税蔵置場という税関長が許可した施設で取り扱う必要があります。輸出貨物が代理店からトラックで随時運ばれてくるので、貨物照合確認作業や、貨物の搬入確認登録や搬出確認登録を行います。どのような貨物であるのか輸出貨物情報が記載されているLDR(Local Delivery Receipt)という書類をチェックしていきます。その後、ULD(Unit Load Device)という航空貨物を一定の単位にまとめる用具に積み付けを行います。重さや形状などさまざまな特性を持つ荷物を積みつけるために、プランをしてから、実際にフォークリフトなどを操作して積み付けを行っていきます。
入社3年目でまだ場数が足りないこともあり、慣れていない種類の貨物を扱う際には貨物が積みきれなくなる場面もでてきますが、その際は先輩方に聞いて解決していきます。
積み付けが終わると、ドーリー台車で貨物を航空機へ運んでいくのですが、積み付けから運送の流れを止めないために効率よく裁いていくことが大事になってきます。
現在、どんな働き方をしているか教えてください
勤務について、早番の場合は6:00から14:30、遅番の場合は14:00から22:30のシフト制になります。例えば、早番が2日続いて休みが1日あり、その後遅番が2日続き休みが2日のようになることもあり、月のお休みは8日程度取ることができます。
上屋には貨物が常に運ばれてくるので、忙しい時間帯を避けて休憩を取るようにします。
ちなみに、貨物の量は、季節によっても変わってきます。例えば、クリスマス前などはプレゼントを運ぶために忙しくなるのですが、この季節がやってきたなと感じられたりします。
休暇について、希望した休みは取ることができます。
先日は1ヵ月休みを取得しペルーへ旅行に行きました。観光地などには行かずに、現地に馴染むような過ごし方をしました。

未経験からどのように仕事を覚えていきましたか?
航空専門学校ではランプや旅客ハンドリング業務を学んできましたが、入社後は貨物への配属になりました。新たな知識の習得する必要もありましたが、その中で、積み付けや航空輸送の流れや効率を考えてこなしていく貨物ハンドリングの楽しさに徐々に気づいていきました。
最初の3ヵ月くらいはOJTを受け、それぞれのペースで独り立ちをしていきます。受託チェックを行うためには、輸出貨物の情報照会をするためのLDRという書類の見方を覚える必要があります。また、貨物の梱包外装には荷物の特性を表すさまざまなラベルが貼ってあり、受託チェックをする際の大事な記号などが記載されているので、必要な知識を身に付けていきます。危険物などの特殊な貨物もあり、見逃せない情報も書いてあるのでしっかりと確認をします。書類は英語で書かれていますが、会話のやりとりをすることはないので言語で困るようなことはおきません。
イレギュラーな貨物や、船から運ばれてきた貨物など、経路の違いや貨物の種類によってデータの扱いにも違いがあり、日々仕様も更新されていくので適宜順応していきます。
成田空港で働くことになったきっかけがあれば教えてください。
進路を決めるにあたって、偶然オープンキャンパスで航空専門学校を訪れた際に、楽しそうと思ったことがきっかけで進学を決めました。学校ではグランドハンドリング業務やランプ業務について学び、大型特殊自動車運転免許やフォークリフト運転技能講習修了証、けん引自動車運転免許、高所作業車運転技能講習修了証、アーク溶接特別教育修了証、特殊無線技士など航空業務に関わる資格を取得することができました。
学校では航空業界への就職サポートも手厚くあり、学内企業説明会が開催される際は多くの企業が参加します。就職活動期間はちょうどコロナ禍となり、求人数がとても少なかった時期だったのですが、インテックス社の会社説明を聞いているなかで、直感的に良い会社だなと感じて就職を決め成田空港への配属となりました。

和気あいあいとした職場の雰囲気
仕事のやりがいに感じていることを教えてください。
「何事も起きない」ということがやりがいになっていると表現できます。何事も起きなかったということが、きちんと仕事をこなせたという結果につながってくるからです。
例えばパレットという台に荷物を積み上げていくのでますが、パズルのような感覚で積み上げていきます。その際に、荷物が無駄なく積みきれたり、積み上げと運搬のタイミングがきっちり合って効率良く現場を回すことができたり「何事も起きなかった」ことがやりがいに感じています。
また職場では年齢層に幅もありますが、みんなが和気あいあいとしていて、楽しい空気の中で働けているところも良い点だと感じています。

何か大変なことはありますか?
やはり外での作業になるので、季節による環境の変化に大変さを感じることはあります。夏は水分補給をこまめにするなどして熱中症に気を付けたり、冬は服を何枚も着込むことで寒さの対策をしています。
また、重たい貨物を多く扱う代理店から運ばれてくる際は力も必要になるので、大変さを感じることはあるのですが、みんな仲が良く和気あいあいとした職場なので、助け合って対応しているので困ることはないです。人間関係がとてもよく、本当に仲の良い職場です。
その他には、イレギュラーなことが起こることもあります。
荷物の積み付けが完成した後に、予定していた出発便が翌日に変更になることも多々発生します。その際、積み付けされた貨物のなかに冷蔵や冷凍のものが含まれていると、一旦積み付けをほどいて適切な温度帯の冷蔵・冷凍庫へ蔵置する必要が出てきます。常にイレギュラーなことは起こるので、適切に判断し品質の高い仕事を心がけています。

今後やってみたいことはありますか?
まだ貨物の仕事も覚えることが沢山あるのですが、貨物の仕事を極めたら他の業務もやってみたいとは思います。でもまずは、貨物の仕事をしっかりと覚えていきたいと思っています。
効率的にこなせた時に感じる、達成感
各代理店からトラックで貨物が運ばれてきて、貨物のチェックをし、蔵置場所に仮置きし、積み付けを仕上げて、航空機に運んでいくのが一連の流れになりますが、それぞれにタイミングをぴったり合わせて滞ることもなく効率的に流れをこなせた時に、やりがいや達成感を感じています。貨物ハンドリングでその楽しさを知り、和気あいあいとした職場で充実した毎日です。まだまだ場数が足りないと感じているので、どんな貨物がきてもぴったり積み付けができるように、さらに経験を積んでいきたいと思っています。